言霊の幸わう国

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ぬくぬくさむさむ

 今日は会社を休んだ。
 いつもと同じ時間に起きて支度をし始めたものの、洋服を選ぶ段になって手が止まった。
 外の真冬並みの寒さと、通勤時間の長さと、ぼーっとするほど暑い社内を思い出したら、急ぎの仕事もないしと、やーすも、とふとんに戻った。

 チチの出かける音を聞き、ハハが出かける支度をする音を聞き、9時半ごろにはうちにひとりになった。
 寒さのせいか、外で遊ぶこどもの声もしない。
 静かなうちの中で耳を澄ましていたら、久しぶりに鍵っ子に戻ったようだった。
 
 1日中、ふとんの中でゴロゴロ。
 せっかくだからと今日から始まる朝ドラを手始めに、そのままチャンネルを頻繁に替えながらテレビを見たり、読みかけの本を読んだり。
 昼間に1度だけ強い風で飛んでしまったベスパのカバーをかけに出た以外は、息を潜めるように窓からそっと外を眺めるだけ。
 何度か通り雨、というかアラレのようなものが降り、あーもうやだやだとひとりごちた。
 それでも川沿いに咲く桜は日に日に、わずかながらも花開いているようだった。

 送別会もあとひとつ。
 さー、明日は仕事に行くか。
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by fastfoward.koga | 2010-03-29 21:39 | 一日一言

花冷え

 3月末は、怒涛の送別会ラッシュ。
 その波をうまく乗り越えているつもりだったのに、金曜の夜、寒気と胃の痛さで目が覚めた。
 これはきたなと、いつかの腸炎の痛みを思い出しつつも、かろうじて土日は休みだからと、くの字にした体を右に左にばたんばたん寝返りを打ち寝なおした。
 案の定、土曜日は胃の痛みが治まらず、水分をとっても数分後に胃がキューっと痛くなる始末。
 飲みすぎたり、食べ過ぎたりは決してしていないけれど、金曜の夜から土曜にかけて一段と増した寒さでノックアウトされたよう。
 こりゃあもう土日の予定は全部キャンセルしておとなしくしておこうと、貴重な2日間を諦めた。

 なんとか土曜の深夜近くになって胃の痛みは治まったものの、入れ替わりに喉が痛み始め、今度は風邪を引いてしまった。
 なんとなくやばいなと思ってはいても、あちこちの痛みに飲める薬も限られ、祈るように土曜の夜は眠ったけれど奇蹟は起きず。
 一難去ってまた一難。
 体調管理には充分気をつけた生活をしていたので、ちょっとした喉の痛みでもうんざりして、きもちがかなり落ちてしまった。

 そしてなんと言っても、この寒さ。
 開花した桜が長持ちするのはいいけれど、4月も目の前だと言うのに、いつまでもダウンを着るかどうか迷うような寒さが続くのは堪える。
 明日もまだ寒いと言うから、今から憂鬱。


 あ、でも、オザケンの追加公演(大阪)が当たりました!
 きっとこれで、今年上半期の運は使い果たしたんだろうなあ~。 
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by fastfoward.koga | 2010-03-28 21:59 | 一日一言

ひとひらの記憶

 その年の桜は、京都でも大阪でもない場所で見た。
 訪れるのは2度目の、大きな川沿いの両側に桜は咲いていた。
 相手は少し背が高いので、親に掴まるこどものように、曲げた左肘に引っ掛けるように右手を添えた。
 掌には、何度か触れたことのあるフリースの感触。
 きもちがよかったので、1度掴んだあとに手を大きく広げ、指の間で挟むようにその感触を掌いっぱいに楽しんだ。
 桜は八分咲きぐらいだったか、満開だったか覚えていない。
 ただ、目線をまっすぐにすると、川沿いにずっとピンクの帯が続いていたことは覚えている。
 どこまでも桜が続いてゆくから、立ち止まるタイミングがわからなかった。
 遠くを見、近くを見、どうしたら目の前の桜を愛でられるのか、隣にいる人をひっくるめたこの時間と感情を長く保っていられるのか、ひとり考えていた。
 そのとき、この景色や思いを忘れずに覚えておこうと思っていたわけではない。
 でも記憶に残しておきたいと思っていのだろうということは、今思う。
 今なら自分が胸に抱いた思いをそのまま言葉にしてしまえばいいのかも、と思えるけれど、そのときはそんな余裕すらなく、ひたすら短いひとときが崩れてしまわないようにと願っていた。

 今夜こうしてその記憶を抽斗から取り出してみたら、意外なほど軽く、花びらのようにふわりとしていた。

 今日、会社帰りに通る公園の桜が雨に濡れているのを見た。
 どうかひとひらも花びらが雨に落とされてしまわぬようにと、頭の中で、桜の木にレジャーシートのようなカバーをかけた。
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by fastfoward.koga | 2010-03-23 21:13 | 一日一言

3連休

 土日が休みになる前は、2連休だとあぁ明日も休みだと1日目に思ったものだけれど、今では2連休はすっかり当たり前のととになってしまった。
 慣れてしまうと、休みは若干短く感じるような気がしないでもない。
 が、それも、本当は仕事をしている5日間が長く感じている反発なんだろう。

 この3連休、出かける予定がないといってもやることはいくらでもあった。
 のんびりペースでもひとつずつ片付けていたら、こういう生活がもうちょっと続いたらどうなるだろうかという想像が頭に浮かんだ。
 旅に出るならまだしもこうしてうちにばかりいたら、やっぱり息が詰まるなとすぐに思い直し、働かなくてはお金稼げないしなあと続けて思う。
 
 休みは働いている間にあるからこそ、休みなんだなぁ。
 学生のころのように、休憩の合間に試験勉強してる場合ではないのだ。
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by fastfoward.koga | 2010-03-22 20:43 | 一日一言

アヒルの行進

 バスの背には、オレンジ色の「横浜」という文字が光っていた。
 地下鉄から猛ダッシュして地上に上がり、現在位置を確認してバス停へと方向転換したけれど遅かった。バスは乗車口から滑らかに離れ、尻を左右一度ずつ振って塩小路通へと消えていった。
 たかだか数百メートル走っただけだ。普段なら息が上がるわけはない。けれど目の前には、耳の中でこだまする荒い息の音と呼応する白い息が広がった。
 京都烏丸口、二三時五〇発の高速バスは、今八条通りに差しかかったあたりだろうか。頭の中の地図ならすぐそこで、ミニカーみたいに持ち上げてここまで戻せそうなのに、現実ではもう追いつくことはできない。僕は、あのバスにはどうやったって乗れないのだ。
 走り去るバスはちらりとしか見ていないけれど、どの窓もすでにカーテンが引かれていた。彼女はどのあたりにいたのだろう。カーテンの隙間から僕の姿は見ただろうか。
 そんなことを考えている間もまだ落ち着かない息がうっとうしく、僕は折り曲げた上半身を、腕を伸ばして膝のところで支えた。勢いあまって、仕事道具しか入っていないカバンが地面を擦った音がしたけれど、そんなことはどうでもよかった。
 マフラーに覆われていない僕の頬や耳を、ひやりとした空気が包む。バスの中は暖かいだろうか。冷え性の彼女は、ひと晩バスで過ごすことを心配していた。どんなに暖かい車内でもきっと足先は冷たくなるから、厚手の靴下を持っていこうかと話していた。今日は昼間こそ陽射しの暖かさを感じられたけれど、陽が落ちてからぐっと気温が下がった。きっと用意周到な彼女のことだ。厚手の靴下以上の準備はしていただろう。
 稲穂のように頭を垂れていたら、喉元にせり上がってくるものを感じた。吐いたりしないとわかっていたけれど、腰を伸ばして頭を反らした。喉元を無防備にさらし、止めていた息を吐き出す。それでも喉の下のほうでは、どす黒いものが引っかかったままだ。
 もう一度大きく息を吐き出して目を開けると、傍観者のように見下ろす京都タワーが青い輪を光らせて立っていた。

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by fastfoward.koga | 2010-03-21 20:30 | さんご

お釣り

 昨日は会社の先輩たちと、飲み会。
 集まったのは山崎蒸留所の工場見学に行った面々で、いずれおとらぬツワモノぞろい。

 お店に入ってから、ウコン忘れた! と1番下っ端のわたしが近所のコンビニで人数分を買いに走り、とりあえずできることはやっておく。
 この日は焼酎、日本酒を追加した1時間半の飲み放題で、2時間を過ぎてお店を出るころにはみんながいい感じで酔っ払っていた。
 そのあとはお決まりコースでカラオケ(ちなみに、そこでも飲み放題)。
 腕時計を忘れて出かけていたから、余計に途中から時間のことなどすっかり忘れていた。

 カラオケ店の前で解散してから、ひとり千鳥足で、大阪のお初天神から淀屋橋まで歩く。
 うまい具合に特急に座れ、あとは途中下車するか否か、我慢し続けて帰ってきた。
 うちに着いたのはいったい何時だったのか、自分でもわからない。

 今朝は8時過ぎに1度起き、お茶とハイチオールCをいつもの倍飲み、すぐ二度寝。
 次は11時に起きて朝風呂に入り、歯みがきをしてやっと生きた心地。
 頭痛も気分の悪さもなかったけれど、お昼のおそばは2回に分けて食べた。

 飲んでるときは楽しい。
 楽しいけれど、お釣りが大きすぎてしまうこともある。
 電車の中で爪でつけた手の甲の傷の数々は、お風呂に入ったときに沁みた。
 そして行方知らずになったコンタクト(今回は両目)。
 目があまりにも乾いて外せず、もうええわ、と昨晩諦めて洗面所を出たはずなのに、朝枕元にメガネがあった。
 なにも考えずにメガネをはめて、コンタクトケースを開けると、中には洗浄液だけが入っていた。
 メガネを外す。
 突如視界が曇る。
 コンタクトはやっぱりどこかへ行った。
 あしたが取替え日でよかった・・・。

 こうして1日棒に振る。あ~れ~。
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by fastfoward.koga | 2010-03-20 19:38 | 一日一言

鼻が利く

 季節は、行きつ戻りつしている。

 昨年は3月に入ったとたんにぐんと春へ近づいてしまい、ダウンにちゃんとしたお別れもできないままになった覚えがあったので、今年は3月に入って暖かい日が続いたとき、どきりとしていた。
 もう最後か、もう最後かと週間天気予報を見ては、今朝もまたダウンに袖を通した。

 三寒四温とはよく言ったもので、冬から春への移り変わりに目を凝らしている。
 けれど今年は、梅の花にも、ふくらみ始めているはずの桜の蕾にも目をやろうとしない。
 なぜだろう、まだ冬でいてほしい、と心のどこかで乞うている。
 4月以降、ライブや旅の予定は目白押しで、どれももちろん楽しみなのに、今の少しだらんとした空気にまとわりついていたい。

 なにか起こることを嗅ぎつけているのだろうか。
 結構、鼻が利くほうだから。
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by fastfoward.koga | 2010-03-17 20:54 | 一日一言

バーチャル作家

「ひとりだけの図工室」の芳さんから教えていただき、インテルのサイトでバーチャル作家になりました。
 ひとまず、「さんご」で書いていたものからいくつか選んで、「小説(青春)」のカテゴリに「コガ」の名で、『20パーセント』という本を出しています(水玉の装丁で、背表紙しか見えないのでわかりづろうございます)。

 いつもここでは横書きで読んでいただいておりますが、こちらでは縦書きで読むことができます。
 同じ文章でも、横と縦では読んだ印象は違うというのが自論なので、初めから「さんご」を読んでいただいた方も、改めて読んでいただけたらうれしいです。
 そして、ファンレターも書けるんです。お気に入り登録なんてこともできるんです(いえ、強制ではもちろんなく)。

 ブログでやってきた人間ですから、これもまたひとつのツールとして、期間限定ですが活用しようと思います。
 1年大学で勉強して、もうちょっと表に出ることもしようかどうしようかと考えていたところだったので、まあひとつの足がかりになるかと。

 ということで、この記事はしばらくトップにおいておきます。
 みなさまぜひぜひ、覗いてみてください。
 そしてどうか、作家先生! としばらくちやほやしてください(笑)。


 インテル 「あなたを作家にするプロジェクト」 ⇒ ★★★
 ※ 右上の「作家たちの本を読む!」からお入りください。本棚のかなり下のほうにあります。
 ※ 公開した本(何冊かアップするつもりです)
   1  『20パーセント』
   2  『待ちわびて』

追記 : 月末までトップでおいておこうと思いましたが、本棚にランダムでしか出なくなったので下げます。
     覗いてくださった方、どうもありがとうございました!
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by fastfoward.koga | 2010-03-16 23:59 | 一日一言

現実世界

 知らなくてもいいこと、というのが世の中には存在する。
 どうしてだろう。
 今日は大丈夫と思ってしまった。
 明日はどうかわからない、後戻りするかもしれない。
 でも今日なら大丈夫と、思ってしまったのだ。

 知ってから、案の定知らなくてよかったなとぽつり思う。
 でも少し懐かしさを覚え、一線を越えたことでバカに輪がかかり自分の落し物がないか探してみたくなった。

 どこかで生きていればいいのだよ。
 わたしの知らない街角でひっそり暮らしてくれていたらいいのだよ。
 過去は、共にしてしまったのだからそれはもう変えられないことであり、今は、いてもいなくても一緒。
 それも、死んでしまっていたら気分がよくないという、そりゃあもう自分の超エゴで思うだけであって。
 
 思い出すと、楽しかったことも傷つけられたことも、洗濯機の中で一緒くたに回されてびしょびしょさ。
 それもまたもっと時間が過ぎれば、いつか抽斗をひとつずつ開けるのではなく、あのころというひとつのパウチにまとめられてしまうはず。
 それでも、ちょっとだけ、誰よりも幸せになって見返して、それを復讐のように感じたいと猛烈に願ったりする。

 日曜の昼下がり、数時間だけ膨らんだ自分の中の邪悪な塊。
 それでも、すきな音楽を鳴らし、読まれることを待っている本と予定が書き込まれたカレンダーを見ていたら、いいと思えた。
 引きずって擦れてボロボロになって過去をまだ離せずにいて、たまに思い出してはこうやって自虐的になったり、毒を強めたりしていても、生きてるって素晴らしい。

 忘れてもいいけど忘れないとわかっている人たちが、栄養分になってくれた。
 わたしはそれを無駄にしないよう、あとは感謝しながら骨までしゃぶるだけ。
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by fastfoward.koga | 2010-03-14 22:05 | 一日一言

また1年

 今日、大学から来年度用の学習ガイドやシラバスなどが届いた。
 新しい学習ガイドやシラバスはすべすべで、何度触れてもきもちがよかった。
 触りながら本棚の今年のシラバスを見て、すっかり手垢で汚れていることに気がついた。
 そう、1年経ったのだ。

 高揚感に任せて、早速来年度の学習計画を立てる。
 スクーリングスケジュールを1番に考えながらシラバスを読みこみ、取りたい科目を抜き出してみる。
 単位数の合計や課題数、単位修得試験のスケジュールも含め検討し、4時間ほどかかってやっと仕上げた。

 事前に知らされた専門科目のスクーリングスケジュールでは、かなりトーキョーへ行かなくてはならないと思っていたけれど、シラバスの内容を読むと取りたいものが変わり、結局3度ほどですみそうだ。
 ただ11月にスクーリングを3科目取る予定にしているので、集中してしまったことが気がかり。
 あとは卒論の作品概要も7月早々に提出を控えているので、そこまでに書きたいものがまとまるかがかなり心配だ。

 2009年度、最後に出した総合科目の課題が初の再提出になり、どーんときもちが落ちてしまったこともあり、来年度は専門科目の数を増やした。
 できるだけ今まで触れていない分野にも手を出してみたいという思いはあるものの、残りはあと2年と決めたからには、せっかくの機会だ。専門科目を可能な限り受講しておくべきだなと思い直した。

 1年経過してわかる楽しさや怖さ。
 計画を立てて、やっぱり今年も武者震いするけれど、さあ、また気を引きしめてがんばろうという気になった。
 今年が、いつよりも1番勉強する年になりますように。
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by fastfoward.koga | 2010-03-13 22:41 | 一日一言