言霊の幸わう国

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揺れぬ湖面

 毎日、外は冷たくてカラカラしている。
 でもここ数日、心の中はシンとしている。
 これまで、これほど、自分の中で起こることを静かに見守れることも珍しい。
 でもそれは中に閉じたことではなく、外に向けてもアンテナがすっと立ち弱い電波も拾っている。

 今この状況を例えるなら。
 微風さえも感じない湖面。
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by fastfoward.koga | 2011-01-31 22:05 | 一日一言

言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか 名古屋編

 さる1月13日(木)。
 わたしは、名古屋にいた。
 夕方から何度も左手の時計を見、K嬢とともに開演のときを待った。
 19時を過ぎた針。
 ステージ間近でもみくちゃになるよりも、段差のある場所で見晴らしよく眺めるほうがいいと離れた場所を選んだせいで、照明の落とされた舞台の上は霞んでよく見えなかった。
 何度も何度もメンバーが登場する錯覚に翻弄され、開演から10分やっとくるりとその仲間たちが現れた。

 ステージは、向って左からサポートギターのフジファブリック・総くんにさとちゃん、岸田くん、後ろにどかっとboboさん。
 やっぱりみやこ音楽祭と同じ並びで、きた。
 よっしゃよっしゃと思っていると、1曲目が始まる。
 聞き覚えはないよなあと頭の中で記憶を探っているが、岸田くんは歌わない。
 インストだった。
 新曲だろうか。
 わからないまま曲は終わり、会場から拍手が起こる。
 続いて『目玉のおやじ』、『コンバット・ダンス』、『ハヴェルカ』とテンポよく続いた。
 ギターもベースも交換せずぐーっと集中している感じが小気味良く、くっくっくと笑いが洩れる。
 そのあとの『ワンダーフォーゲル』で、会場はまたひと煮立ち。
 きたきたー! と、ステージを見るわたしの顔は緩みっぱなし。
 ツアータイトルどおり笑わされ、こっちは笑顔の安売りだ。
 でもそれ以上にステージの4人が楽しくて楽しくて仕方ないと演奏しているのが、溢れるように客席に押し寄せる。
 昨年12月のみやこ音楽祭のときも同じ空気を感じたが、パワーアップした気がするのは間違いではないはず。
 あのときは、言わば小手調べか。
 それでも舞台の上の楽しさが感じられたのだ。
 ツアーはいったいどうなるのか?
 それが、楽しみで仕方なかった。
 その期待が裏切られなかったことが、わたしはなにより楽しかった。

 そんなことをちらりちらり考えている間に、曲は『鹿児島おはら節』。
 実はこの曲、みやこ音楽祭の1曲目で、無知なわたしはくるりの新曲かと思っていた。
 至極単純で申し訳ないが、「ヨイヤサー」という合いの手が、『東京レレレのレ』の「アーヨイヨイ」とだぶったのだ。
 あー、また今日もやってる。
 そう思いながら聴き終えたところで、初めてひと息。
 岸田くんがMCで「あけましておめでとう」と言った少しズレたひと言に端を発し、話題はしばし年賀状について。
 来た人にだけ出す岸田くんと、喪中の案内を出さないまま来た人にも出さないさとちゃんという対比で笑いを誘い、続いて新曲やりまーすと、ステージは再開された。

 新曲のまず1曲目は、『旅の途中(表記不明)』。
 次が映画『まほろ駅前多田便利軒』の主題歌、『キャメル』。
 わたしは前から「キャメル」という言葉を耳にすると、舌にほろ苦い甘さを覚えていた。
 それはキャメル→キャラメル連想で、思い出していた味はと言えば、キャラメルマキアートと、ひとり小さくイメージを連ねていた。
 この曲、『キャメル』はそれがあるにしてもやっぱりどこか甘さとほろ苦さの感じる曲だった。
 映画の原作はこのときまだ読んでいなかったが、瑛太と松田龍平がふたり並んで映ったチラシを思い出し、うん、これはいい感じなはず、とひとり納得していた。

『温泉』、『FIRE』、『犬とベイビー』、『さよならアメリカ』とアルバムの曲が続き、合間のMCでは岸田くんがさとちゃんのパーマ(!)をネタにやたらいじっていた。
 初めにステージにさとちゃんが現れたとき、あれ? 寝癖か? と思っていた左耳あたりのハネはパーマだったらしく、そこは必死になって目を細めてみたものの遠くてよく見えなかったのが非常に残念だった。
 でもそのステキさ加減は、遠くても伝わる。
 特にアンコールで、「コンタクトの調子が・・・」と久々のメガネで登場したときは、最高潮にくらくらした。
 そして今回は、K嬢曰く「シュッとした」フジファブの総くんがいる。
 名古屋ではみなTシャツというラフな衣装の中、ひとりシャツのボタンを上まできっちり留めた彼の姿は、やっぱり見ずにはいられなかった。
 さとちゃんに総くん。
 このふたりが王子様然として見える一方で、右端の岸田くんはいつも以上に異彩を放っていた感あり。
 とにかく総くんと一緒に演奏できるのがうれしくて楽しくて仕方ないと、はしゃぐこどものように、総くんに挑むようにギターを弾いていたかと思うと、時にはギターを置きマイク1本を握りしめて歌う。
 相変わらず細いばねのような体を全身使って、体の奥にあるものをすべて表現しようとするかのように、ステージの上で動き回る姿。
 久々に見た気がするなあと、ここでも微笑まずにはいられなかった。

『ブレーメン』、『MORNING PAPER』と少し前の曲が続き、『アナーキー・イン・ザ・ムジーク』では、間に『言葉はさんかく こころは四角』や『街』をワンフレーズだけ歌って観客を煽ったり、ソロバトルがあったり、とにかく長かった。
 でももっと続いてもおもしろいのに、と思うくらい、胸が沸き立つものがあった。
 最後は、『東京レレレのレ』で締めくくられ、本編終了。
 時間はもちろん空腹も忘れるくらいの勢いがあり、そんなわけはないが、ずっと息を止めていたことに気づいたように、そこで思わずほおっと息を吐いた。

 アンコール前には恒例の、さとちゃんの物販紹介。
 途中で岸田くんが乱入し、ここでもテンション高め。
 いやいや、ほんまどーしたん? と顔を覗き込みたくなるほどのテンションのまま、アンコールに突入。
 でも曲は決めてないと岸田くんが言うもんだから、会場からは次々リクエストが飛び交った。
 あちこちから聴こえるタイトルに、くーっ、渋いとこ突いてくるなあとか、わたしもそれ聴きたいなどと、目を輝かせていると、ステージではメンバー4人のこそこそ話が始まった。
 アンコール1曲目は、隣にいるK嬢が帰り道、今まで見たくるりのライブでは100%の演奏率だと言った『ばらの花』。
 そのあと「アルバムのツアーですけどやってないので」と、『麦茶』と『魔法のじゅうたん』。
 そしてわたしのすきな『ロックンロール』。
 最後は『HOW TO GO』。
 
 終わってみればなんらいつもと変わらない2時間と少しの時間だったのに、この日は今まで1番短く感じた。
 帰りの新幹線の時間を気にし始めたのは客電がついてからで、楽しかった! と、あぁもう1回ライブハウスでこのツアーのライブを見たい、そう思った思いを帰り道では噛みしめた。

 と、今度は違う期待を胸に、3月武道館へ。
 みやこ音楽祭も、名古屋ダイアモンドホールとも違うキャパで、このメンバーがどんなライブを見せてくれるのか。
 できるなら、みやこ音楽祭で聴いた『愛なき世界』をもう1度聴きたい。
 期待と楽しみはもうひとつ、まだ続く。
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by fastfoward.koga | 2011-01-28 20:58 | 一日一言

サイン

 あわただしかった数週間のあと、ぽっかり穴が開いたようなこの数日。
 書きたいことはあるけれど、毎晩部屋に帰ってくるとぼおっとしている。

 充電中ではなく、放電中。
 取り入れたものを削ぎ落とし、なにが残るか。
 そんなことを考えながら目を閉じると、すうっと眠りにつく。

 ときどきこんなふうに、眠気が大波みたいにやってくる。
 こういうときは抗わないほうがいい。
 体は正直だ。
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by fastfoward.koga | 2011-01-26 21:19 | 一日一言

行方不明

 土曜の夜、高速バスでトーキョーへ向い。
 1日授業を受け、高円寺へ行き芳さんと沖縄料理を食べ。
 新宿に1泊し、今日は二子玉川でひとときの休息。

 一瞬自分がどこの街を歩いているのかわからなくなった。
 あー、この感覚。久しぶり。

 でも帰ってきたから。

 
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by fastfoward.koga | 2011-01-24 21:53 | 一日一言

16年

 スクーリングのばたばたで、いつの間にか頭の中から抜け落ちていた。
 大雪で遅れる新幹線の中で、「震災から16年」という言葉ではたと我に返った。

 もう16年、まだ16年。
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by fastfoward.koga | 2011-01-17 22:47 | 一日一言

ただいま車中(新幹線)

土日、スクーリングのため、うちを空けます。
来週以降も忙しくなるため、更新が途絶えます。
昨日のくるりのライブのことも書きたいのですが、すみません。遅くなりそうです。

くるりのライブはいつになく楽しいものでした。
ひとつだけ挙げれなら、さとちゃんが!キャー!惚れてしまうやろー!
って感じです。

ではまた。
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by fastfoward.koga | 2011-01-14 18:55 | 一日一言

ほのかな

 帰りの電車で、いつものように本は広げず窓の外を見ていた。
 ああ、わたし浸ってるなあと、しばらくして気づいた。

 特になにがあったというわけでもない。
 仕事は電話もメールも多い日で、突然病人が出たことがいつもと違うくらい。
 劇的なことは、なにも起こってない。
 
 でも、電車の中でわたしは余韻に浸っていた。
 気分は、薄いオレンジ色。
 ふふふ。
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by fastfoward.koga | 2011-01-12 22:58 | 一日一言

しんどいときこそ、笑え

 最近、涙もろくて仕方ない。
 年が明けて箱根駅伝で涙し、ドラマで涙し、はじめてのおつかいで涙し、そして今日は高校サッカーの決勝で母校が戦う試合で大泣きした。

 ほんま後輩たちの戦いはすごかった。
 残念ながら優勝はできひんかったけど、後半3点差になった時間帯でもピッチに立っている選手たちがまったくあきらめていないのが伝わってきて、ただただすごいと思った。
 その思いが形になれば、勝てへんかってもいい、とにかくあと1点取ってほしいと願っていた。
 するとそのあと、パスをつなぐ自分たちのサッカーを貫き通し、彼らは2点を立て続けに取った。
 競技場の雰囲気が変わったのが、テレビの前にいてもわかった。
 もしかしたら。
 そんな空気が、きっと流れていたんやろう。
 わたしも、行けーっと叫びたくなるようなきもちになった。
 
 アディショナルタイムは5分。
 でもその直前に相手高のキーパーがゴール前での接触で流血して試合が止まってたから、それ以上あるはず。
 まだ時間はある。
 あと1点、あと1点。
 そう願ってたら1点が入ったのは相手高。
 あまりの鮮やかさに、敵ながらあっぱれと笑みが漏れた。

 結果は、3対5。
 でもどんなにしんどい時間でも、点が取られても、監督の松本先生の教えどおり、ピッチの後輩たちは笑顔やった。
 先生は、生徒たちにつらいときでも笑っていれば、余裕ができると教えたという。
 負けても、自分たちのサッカーを貫いた彼らは、ほんまえらい。ようやった。

 今日はゆっくり休みや。
 で、明日からまたがんばろう。な。
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by fastfoward.koga | 2011-01-10 22:50 | 一日一言

軽いのか重いのか

 連休明け必着のエッセイのレポートが、なかなか書き進められない。
 残された時間はわずかになり、ここにきてあせりが。

 昨日大学の図書館で少し書いたものの、いったい何様? というくらいの詰問調。
 こりゃあいかんと、持参した向田邦子のエッセイや、堀江敏幸の散文集のページを開いたものの、読み散らかしただけで終わってしまった。
 書きかけのものはエッセイと言うより論じている感じがあり、内容はそのままで文章をもう少し読みやすくするために、軽くしたいと試行錯誤中。
 でも書こう、書きたい、書かねばならぬと肩に力が入りすぎて、だんだん自分の文章がどんなものだったのかわからなくなってきた。
 
 この課題が終わったら、卒業制作のほうの手直しにかからなければならないというのに。
 しかもそっちのほうは、先日先生に「ポップな感じ」と言われ、再提出するときには重さを出そうかと思っていたのに。

 あー、バランスがわからなくなってきた。
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by fastfoward.koga | 2011-01-09 23:15 | 一日一言

12月の巻

1 穂村弘     いじわるな天使
2 山田詠美編  せつない話 ※   


(テキスト)
・宮部みゆき  ぼんくら(上) ※
・宮部みゆき  ぼんくら(下) ※
・玄月      眷族
・芥川龍之介  奉教人の死 
・三島由紀夫  岬にての物語


 ※は読み返した本です。


 2010年、テキストも含めて読んだのは計71冊でした。
 年間100冊読破を目標にするようになってから、おそらく1番少ない1年でした。
 もうちょっと読めたよなーと反省する点はありますが、本1冊は読まずとも同じ作品を何度も読み返していたので、読書量としては変わらないかもしれません。
 それに新しい作家や作品との出会いも多々ありましたので、これで良しとしたいと思います。

 2011年もどきどきわくわく、時にはほろりとする出会いを求めて、本の世界を旅してゆくことにしましょう。

 最後に、「図書室」を更新しました。
 蔵書、現在988冊。
 今年は大台にのるか!?
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by fastfoward.koga | 2011-01-08 21:59 | 本の虫