言霊の幸わう国

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静かな食卓

 毎日ゴハンを作って食べている。
 朝、昼、晩、朝、昼、晩、朝、昼、晩。

 今晩の献立は朝から考えていた。
 作るのに大した時間はかからないようなもの。
 でも、調理して食べることが、途方もなく果てしないことに思えた。

 おいしいものが食べたい。
 決して自分で作ったものがまずいわけではない。

 ひとりで食べることに、厭きてきた。
 
 ひとりって、寂しいんだなあ。
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by fastfoward.koga | 2014-01-20 21:44 | 一日一言

特効薬は時間

 朝からスライサーで掌を傷つけた。
 前日、紙で中指と小指を切った。
 なぜか全部右手で、水に触れるたびにぴりぴり、じんじんするのを1日中感じていた。
 不思議と、痛みを感じるたびに、自分の中の自分に戻ってゆく気がした。

 先週、「ゴハンを食べに行きませんか」と書いてぽちっとなと送信ボタンを押した。
 返事は、1時間ほどしたらやってきた。
 誘いはジャブ程度のつもりだったのが、今夜はどうだ、ああだこうだとやりとりをして、結局待ち合わせが遅くなってしまうからもう少し早い時間で行ける日にと仕切り直すことになった。
 都合のいい日を教えて、と言って1週間。
 突如今日はどうですかと過去言われたこともあり、木曜日と金曜日は一応そわそわしてみたけれど、連絡はなかった。

 夜になっても、傷口はひりひりしている。
 赤く腫れたその場所は、唇と寄せると熱を帯びていた。
 右手に意識を凝縮させながら、こんなことじゃもうわたしはくじけないしへこたれないのだよ、と声に出して言ってみる。
 わたしがこうしている間、彼が連絡しなきゃな、めんどくさいなと思っていればいい。
 そうやって、わたしのことを何度でも思い出していればいいのだ。

 なにごともあわてず、あせらず。 
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by fastfoward.koga | 2014-01-18 00:16 | 一日一言

今夜は下書き

 月曜日、ちらりと彼の姿を見た。
 ほんの一瞬で、見失った。

 会いたいという願いを成就させるためには、行動しなくちゃいけない。
 偶然が偶然にやってくるのをいつまでも待ってはいられない。
 待っていたら、化石になる。

 きっかけがほしいと、考えた。
 他の人が理解できないようなものでもいい、きっかけがなにかないかと足元を探った。
 でもあるわけない。
 きっかけなんて、今は言い訳みたいなものだ。
 失敗したときの保険。
 願いは、そんな次元で片付けられない。

 どうする、どうする。
 現れた自問自答ブラザーズのジモンに、一方的に負けてはいられない。
 ジトウはがんばって、開いた新規メールにとりあえず「ゴハン食べに行こう」と入力した。
 書いてみたら、少しほっとした。
 でもそのメールを保存してしばらくすると、忙しいと言われたら、メール自体スルーされたら、彼女ができていたら、と気を許すとどんどん怖いほうへ流れていきそうになった。

 ちょうどそこで、初詣に行った神社の前を通りかかった。
 手を合わせて願った人のことをもう1度、月曜日に一瞬見た姿を改めて頭に思い描いた。

 1度はあきらめようとして、でもあきらめきれなかったのだ。
 やらねば、なにごともならぬ。
 今までもひと筋縄ではいかないことはたくさんあった。
 それと同じ。

 氷点下2度まで冷えるという予報の明日の朝、きもちまで凍えてしまわないように、勇気を出して送信ボタンを押してみよう。 
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by fastfoward.koga | 2014-01-09 22:13 | 一日一言

仁王立ち

 年が変わったら、旅に出よう。
 そう決めていたのに、なかなかどうして行き先が決まらない。
 日本地図を頭に描いても、本屋でガイドブックの棚を眺めてみても、仕事の合間にこっそりネットで日本地図をディスプレイに映してみても、ピンとくるところがない。
 長らく旅に出ていないから、旅の勘がおそろしく鈍ったようだ。

 実のところ、行きたい場所がないわけではない。
 でもそこはひとりで行くのはもったいない、そう思ってしまった。
 じゃあ誰かと一緒に行けばいいのだけれど、どうしても次はひとりで旅したい。
 
 誰かに頼らず、二本の足で立つ。
 仁王立ちして、このために来たのだと思う瞬間を味わいたい。
 道中、どんなにひとりが寂しくても、その瞬間のために旅に出たい。

 寂しさで心に隙間ができて、恋をした。
 恋をしたら寂しさは途方もなく募り、焦がれる日がつづく。
 旅に出たらその寂しさは紛れるだろう、なんて思っていない。
 さらに輪をかけるとわかっている。

 でも、それでも、寂しくて泣きたくなって、いやこらえきれず涙が溢れても、仁王立ちする自分になりたい。
 そうしてお腹からふつふつ湧き上がるエネルギーを持ち帰りたい。
 アクセルをふかして、この先いろんなことをわたしは乗り越えたいのだよ。

 そうなると、やっぱりあっちの方向だよなあ。
 というか、あの場所しかないよなあ。
 頭の中ではその場所に、風に吹かれて立つ自分が見える。
 
 自分に戻るために旅ではなく、新しい自分になるために旅に出る。
 でも結局、わたしはあの場所に戻ってゆくのだろうか。
 
 あ、書いていたらいてもたってもいられなくなってきた。
 旅の虫が、ゆっくりゆっくりもそもそもそもそ動き出す。
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by fastfoward.koga | 2014-01-08 21:33 | 一日一言

目標というにはおこがましい防備録

 年明けから考えたこと、書いておかないとあっという間に1年が過ぎてしまいそう。

・仕事は冷静かつ熱を持って、受身にならずクレバーに攻める
・直感を大切にする
・弱ってきたら、人に会う
・たくさん山や坂や石段を上る

 仕事は、とにかくやるしかない。
 でもがむしゃらにやるんじゃ能がない。
 この1年で、まずひとつ結果を残したい。

 あとは、無駄に落ちないように、できるだけ自分をフラットに、ニュートラルに保てるように心がける。
 落ちているときは判断力が鈍るから、ちょっと人と会うのが億劫だなと思っても誰かと一緒にいる時間を作ろうと思う。
 人に会えば、悩みや迷いを口にしなくても浮上するきっかけに繋がるから。
 山や坂や石段を上るのも気分転換になるので、煮詰まったらとりあえず外に出て上ってみよう。
 大仰に考えることなんて、ない。
 
 最後は、たとえ迷っても自分の決断を信じ切れるように。
 これは、自らに託す願い。
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by fastfoward.koga | 2014-01-05 22:09 | 一日一言

12月の巻

1  伊集院静   白秋・講談社文庫 ※
2  山崎ナオコーラ
            論理と完成は相反しない・講談社文庫 ※
3  川上弘美   どこから行っても遠い町・新潮社 ※
4  山崎ナオコーラ
            浮世でランチ・河出文庫 ※
5  伊坂幸太郎  陽気なギャングの日常と襲撃・祥伝社文庫
6  金城一紀   レヴォリューションNo.3・講談社 ※
7  北村薫     冬のオペラ・中央公論社 ※
8  石井睦美   アパラシオン・ベネッセコーポレーション ※
9  山本文緒   群青の夜の羽毛布・文春文庫 ※
10 万城目学   ホルモー六景・角川文庫
11 伊坂幸太郎  陽気なギャングが地球を回す・祥伝社文庫 ※
12 朝井リョウ   世界地図の下書き・集英社


 2013年、読んだ本は97冊でした。
 最後、がむしゃらになれば、というよりズルをすれば読めない数でもなかったと思いますが、目標とは言え、冊数だけにこだわっているわけではないしなあと30日にスパッとあきらめました。
 2013年はお財布事情から、読み返す本が圧倒的に多かったのですが、10年以上前に読んだままだった作品など、久しぶりに手に取り思うこもありました。
 何度でも読み返したいなあと思うもの、もうブックオフにでも持っていってもいいなと思うもの。
 数年前までは読んだ本はすべて手元に残しておきたいとしがみつくように考えていたこともありましたが、今は死ぬときに本当に大切な本だけに囲まれていたいと、変わってきました。
 最近は実家とひとり暮しの部屋の本棚の本をJリーグのように入れ替え制にしていますが、作家うんぬんにこだわらず、すきな作品をすぐ手に取れるような状態にしておけるよう、今年は抜本的な改革を予定しています。

 今年は、読んだことのない作家と実は読んでいない文豪の作品をたくさん読むことを目標にします。
 そのうえで100冊。
 志は高く、邁進します。  
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by fastfoward.koga | 2014-01-04 21:11 | 本の虫