言霊の幸わう国

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最大の賛辞

 今年1年を漢字で表すなら、「律」という文字が思い浮かぶ。
 あまり幅のない道から落っこちないように、自分をコントロールしつづけた1年だった。

 恋も仕事も、失敗したくなかった。
 でも今振り返ると、なにを失敗だと考えていたのか、自分でもよくわかっていない。
 小さなミスも犯したくはないのが正直な思いではあるけれど、生きていてそれは無理な話だとわかっているから、どの程度なら許せるのか、そのことよく考えていた。
 周囲からではなく、自分が自分を許せるか。
 そればかり考えていたのが、今年1年なのかもしれない

 後悔だらけだったわけじゃない。
 ただ、 後悔しないように反省ばかりしていた。
 道を間違えてないか、踏み外さないか。
 そうやって、自分を律し続けた。

 今年はまわりから、特にたくさん声をかけてもらった年だった。
 恋において、勇気のカードを握りしめるだけで終わりそうなときは、自分から欲して友人に言葉をもらおうとしたこともあった。
 いろんな場面でもらったどの言葉も、胸に沁み、涙をごまかしこらえたり、ひとりスマホ片手に嗚咽したりもした。
 でも、ずっと、どこかでまだまだ心の奥底にまで響く言葉があるような気がしていた。

 恋に破れ、それと時を同じくして関わった心身ともに過酷な業務のあと、「よくがんばったね」と言われた。
 その言葉どおりでなくとも、冬に入り、それと同じ意味の言葉はたくさんもらった。
 それが、わたしにとって今年最大の賛辞だったなと、今思うことができる。

 正直、欲深いわたしは、別のものを欲していた。
 でも、望んだからといって、それが必ず手に入るわけじゃない。

 ときどきすきだった人のことを思い出したり、来年の仕事のことを考えたりしたとき、寂しくなったり、不安なきもちに襲われる。
 でも、「よくがんばったね」は、そういう心細さをふっと吹き飛ばしてくれるだけの力強さがある。
 年の瀬になり、その言葉の重みを噛みしめている。
 来年は、律することで自分に執着しないように、明るく前を向いてがんばっていきたい。


 10年目という節目でありながら、更新頻度をさらに下げてしまいましたが、飽くことなく覗きに来てくださったみなさま、ほんとうにありがとうございました。
 来年は、特に1月は、10年という時間をしっかり埋められるように、この場所と向きあっていくつもりです。
 また来年も、よろしくお願いします。
 どうぞ、よいお年をお迎えください。
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by fastfoward.koga | 2014-12-31 17:13 | 一日一言

41

 失恋した。
 すきな人には彼女がいると秋口に知って、そこからは長くなった片思いにどう決着をつけるかを考えながら冬を迎えた。
 このままそっと恋を終わらせるか、きもちを伝えて終わらせるか、うろうろと考えて最終的には後者を選択した。
 と言っても、会って伝えることは叶わず、静かに恋は終了。

 でも、やるだけのことはやった。
 悲しくないことはないし、涙もほろほろ流したけれど、しゃあない、と思っている。
 今までのように最後に自爆して相手を責めたり、心の中で罵ったりもせず、素直なきもちを伝え続けたので、よしとしたい。
 片思いしている間、安易に謝って卑屈にならないようにできたのも、よし。
 もう少しわかりやすくきもちを表現できたら、それができるだけの自信を持てていたら、と思わないでもないけれど、しばらく恋を休んでいたのだ。いたしかたない。次に繋がれば、よしとしよう。


 たくさんの人に見守っていただきました。
 ほんとうにありがとうございました。

 また、わたしは懲りずに恋をします。
 次にすきになる人が、すきだった人以上の人だと思うと、今わくわくしています。
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by fastfoward.koga | 2014-12-21 21:34 | 一日一言

11月の巻

1 堀江敏幸   いつか王子駅で・新潮文庫 ※
2 川端康成   掌の小説・新潮文庫
3 ジェーン・スー
         貴様いつまで女子でいるつもりだ問題・幻冬舎


 長らく通勤カバンに入っていたのは、川端康成の『掌の小説』でした。
 読み始めは軽やかにスタートしたのに、途中どうしても文章が頭に入ってこず、億劫になってしまいました。

 96作品がまとめられたこの本の中で記憶に残るのは、『日向』という作品です。
 恋をした娘を「じろじろ見て」しまう自分の癖がある主人公は、ある日の日向でその癖がどこから生まれたのか思い出すという話なんですが、電車に乗っていて気を許すと涙がこぼれそうになりました。

 いつか読み返したら、心に留まる一編が増えるかもしれないなと思う一冊です。
 さすが文豪、ですね。
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by fastfoward.koga | 2014-12-21 21:07 | 本の虫

10月の巻

1 伊坂幸太郎  アイネクライネナハトムジーク・幻冬舎
2 いしわたり淳治
         うれしい悲鳴をあげてくれ・ちくま文庫
3 三浦しをん  まほろ駅前狂想曲・文藝春秋


 10月は並べてみると軽めのものばかりなのに、3冊しか読めませんでした。
 実はある文庫本を足かけ3か月通勤カバンに入れていて、それがブレーキになりました。
 それはまた、11月の巻で。
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by fastfoward.koga | 2014-12-21 20:45 | 本の虫